介護の業界は人手不足が深刻！採用に関する悩みを解決するための基礎知識を紹介
介護施設の採用担当者にとっての悩みは、慢性的な人手不足と離職率の高さにあります。介護施設に就職しても当初は資格やキャリアなどの積み重ねがないだけに収入は低くなりがちです。将来的にも収入が低いままでの見込みをもてば、せっかく採用した新人も離職するリスクは高くなるばかりといえます。定着率を高めるには、就職後の資格取得などを通じて役職にもステップできるロードマップを明らかにすることです。努力すれば収入に結びつくことを意識してもらうことが重要です。
介護職員が採用困難である本当の理由
介護職員の採用が困難になっている原因は様々なものがあります。まず、報酬が少ないということです。専門職として同じ福祉系の資格である理学療法士、作業療法士、看護師などの有資格者に比べて、ヘルパー2級や介護職員初任者研修取得者の基本給は6割から8割程度でしかありません。 これは理学療法士などが学校で所定の単位を修め、資格試験に合格して認定される国家資格であることとも関係します。身体介助を行うヘルパーの仕事は、日常生活とより密接した業務内容のためとにかく人数が必要であり、基本給も高く設定することが難しいのです。 これらに加えて、人間関係のトラブルが起こりやすいことも、介護人材の採用を難しくしている大きな原因となっています。早期に退職したり欠勤しがちになってしまう人の理由として、先輩とうまく連携できないことや上司の指示に翻弄されて疲れてしまうということが挙げられます。 マンパワーが要求される職種である以上、コミュニケーションが不全な状態で長く働くことはできません。現場の人員の負担を減らすことができない現実こそが、新規の応募者が増えない一番の理由なのです。
介護職員の採用を効率化するシステム
優秀な人材を効率よく獲得するには、求人票を出し面接を通じて採用する従来の方法では限界があります。介護業界は応募者に対する求人数の割合が少ないにも関わらず、慢性的な人手不足解消の目処が立っていない状態です。 一番の問題は、入社したのだとしても数ヶ月で辞めてしまうことです。または、就職した人が経験が浅く、既存のスタッフが一人教育係となってあげる必要があることも深刻な課題となっています。 このような状況が改善できないと、既に長く勤務している職員さんの負担ばかりが大きくなってしまい、貴重な経験者や有資格者まで退職してしまいかねません。そこで、ほしい能力を持った人材を的確に採用するためのシステム構築が重要になります。 まず、あらたに介護職員として入社する人に何を期待するのかをリストアップしましょう。経験や学歴だけでなく、性格的な面や時間にどのくらい融通がきくかについて、施設の現状に照らして詳細な項目を作っておくことが大切です。 人を求めている側からも自分たちの要望を分かりやすく伝えること、それが可能になれば求人のミスマッチ解消につなげられるかもしれません。
介護職員を離職させない採用時のコツ
介護職員の離職を防ぐには、採用時に対策のポイントがあるのではないでしょうか。離職の理由は人によって様々ですが、職場のイメージが実際の印象が違うというギャップは多いです。採用時にまで逆算して考えてみると、職場環境について正確かつ詳細に伝えられていない、介護職員の希望が聞き入れられていないなどの原因が想定されます。つまり職場の雰囲気や働き方、職務内容などを正確に伝えること、介護職員が何を希望していて、特に何を重視しているか聞くことが重要です。スキルアップやキャリアアップの機会と、研修や資格取得のサポートがあると伝えることも大切なポイントです。労働環境の改善を行っていること、継続的に取り組んでいて、具体的な取り組みを知ってもらうのも良いです。人が転職を考えるときは、職場と合わないと感じていることが多いので、本当に現場に必要なスキル、経験を持つ人材か確認してから介護職員として雇うことが肝心ではないでしょうか。
質の高い介護職員を採用するためには
介護業界の活性化のためには、採用する年齢層を幅広く見積もることがポイントになります。現在は定年退職後も働きたいという高齢者が大勢います。高齢者の強みは同じ高齢者の気持ちがわかることです。介護サービス向上において大事なのは、いかに利用者に寄り添ったサービスを提供するかです。高齢者はコミュニケーション能力に長けた人が多く、優れた協調性と理解力を持って利用者に接することができます。円滑なコミュニケーションが実現すれば、それが質の高いサービスに直結します。外国人を積極的に雇用するという方法も鉄板です。日常会話レベルの日本語を話せれば、職場で大きな不便を感じることはないでしょう。質の高い人材を採用するには、介護施設側の待遇改善も重要になります。好待遇の職場にはよい人材が集まる傾向が強く、これは安易に退職しないからです。給与・福利厚生ともに、できるだけ好待遇にしたり、他社と区別化させたりしましょう。よい人材確保のためには、働きやすい職場づくりが前提となります。
